少子

2004年7月3日 読書
ISBN:4062739097 文庫 酒井 順子 講談社 2003/12 ¥490

統計の授業がわからなすぎて、入門書は無いものかと学校帰りに行った難波グランド花月前の本屋で購入。
寄り道にしては結構遠いんで何も買わずに帰るのもしゃくだったので。

簡単に言うと「私が子供を産まない理由」を書き連ねたものです。
以前の日記にも書いたのですが、私は子供が欲しくない。
なのでごっつい共感できました。
筆者は「適齢期」を過ぎたとされる年代で、私はまだこれからなのだけれど同じことを考えているんだなあと思いました。

子供は確かにかわいい。
電車とかで騒いでてもあまり気にしない(親に止めようとする姿勢が見られないときは、親にムカつくけど)。
でもそれは短期間の接触で、しかも他人の子だからだ。
騒ぐ子供と親のやり取りを見ていて「自分の子供だったら」と考えてみると恐ろしい気分になった。
ほったらかしで帰りたくなると思う。そしてその衝動を止める自信は無い。
「産んだこと無いから」って言う人も多いだろう。
でもそこにかけて産んでみるのはリスクが大きすぎる。
後戻りなんて絶対にできない。痛いの嫌だし。

最近母親の前で「子供いらん」と言ったことがある。
心の中ではどうだったのかわからないが、「ふーん」程度の反応だった。
出生率1.29やしね、あんたが思うぐらいやからそんな人いっぱいおるんやわなあ、と分析をしていた。
「産んでみればかわいい」とか「そのときになったら欲しくなるかも」とか言わなかった。理由さえきかなかった。

私のぐうたらさ、自己中さが尋常ではないことを知っているが故の反応だったのだろうか。
それともそんなことを言っていても産みたくないはずがないという確信があったのだろうか。
多分前者やね。

「産まんならそれでいいけど、もし産むなら協力してくれる旦那さん見つけなさよ」というアドバイスを頂いた。うちの父は全くだったようですからねえ。

父は出生率1.29が出たときに、「専業主婦が増えれば出生率は回復する」と吐いた。国会議員さんたちも同じお考えですか。
道理で滑稽に映るんですね。
「子供産んだらお金あげるとか」とも父は言ってた。もうやってるとこもあるし、子供育てるにはそれ以上のお金かかるんですけども。のんきなもんです。
私が「子供いらない」って言ったらどんな顔するんでしょうね。

「今時の若者はリセットボタンを押せば何でも元に戻ると思ってる」と大人は嘆きますが、逆かもしれないと思います。
ものすごく小さい頃からリアルなゲームをやっている今時の子供はどうか知りません。
でも、幼い頃には現実と混同しようがないしょぼいゲームしかなく、リアルなものに中学生ぐらいで触れた、という私のような年代の人間は「リセットボタンを押せば元通り」なんて思い込むのは難しい。ゲームと同時に普通の生活をしていれば。
むしろゲームの世界と現実の格差が浮き彫りになり、「リセット出来ない現実」に敏感になりすぎているのかもしれないと思うのです。
で、「頑張っても無理」とかすぐ言っちゃうんだよね。
でもリセット出来ないから子供は要りません。
「リセットできると思ってる」じゃなくて「リセット出来ないから嫌」でなんすよ。まあどっちにしてもゲームの弊害って言い出すんでしょうね、大人さんたちは。ごめんやけど、あたし言うほどゲームしてへんで。残念やったなあ。
大人っていつだって的外れね。
ってもうすぐ二十歳ってことは大人の仲間入りってやつ!?
いや〜!!

コメント

悠

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